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コラム

2022/03/03

【16】企業をまたがるプロジェクト決裁の仕組み作り ~プロジェクトワークフロー~

プロジェクトではオーナー、コントラクター、ベンダーなど様々な企業とドキュメントなどのやりとりやコミュニケーションを行う。特に近年では複数社でプロジェクトを契約する JV(ジョイントベンチャー)やコンソーシアムなどのケースが増えてきており、プロジェクト関係者は多数の企業をまたがってプロジェクトを進めていくことが多くなっている。

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このようなプロジェクトでは、企業間でいろいろな決裁処理が発生する。しかし、これらの決裁処理はあまりシステム化されていないケースが多いようだ。

社内による照査・承認などの社内決裁については、ワークフローシステムを構築し、システムによる決裁を行っている企業があると思うが、企業間をまたがるプロジェクトの決裁では自社で使用しているワークフローシステムを活用するのが難しく、またプロジェクト期間中だけ必要となるためプロジェクトワークフローシステムを検討するプロジェクトが少ないようだ。

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しかし、ビル建設内装のデザインなど実際に他社のプロジェクト関係者と合意を取りながら進めるケースは多数発生する。

これらの合意をメールでやりとりした場合、誰で決裁が止まっているのか、決裁がいつになったら終わるのかを追跡していくのは大変な作業になる。

下図はプロジェクトワークフローの例である。

社内承認(1次決裁)後にコンサルタント会社へ決裁依頼(2次決裁)が届き、承認後にオーナーへ決裁依頼(3次決裁)が届く仕組みとなっている。
それぞれの決裁を決裁ステップと呼んでおり、各決裁ステップに決裁期限を設けることにより、いつまでに決裁を完了させる必要があるかを明確にしている。

このように決裁ステップと決裁期限を明確にして管理することにより、数あるプロジェクト関係者間の決裁をスムーズに行おうという考え方になる。

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ただし、この考え方に対しシステムを活用せずメールなどの履歴で管理すると非常に時間と労力がかかる。また離れた拠点間での決裁ルートが発生するため、手軽にアクセスし管理ができる仕組みが必要となる。

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最近はこのようなケースで、プロジェクトワークフロー機能を持ったクラウドのドキュメント共有システムが活用されることが多くなってきている。

では、プロジェクトの決裁でシステムを活用する例を説明していこう。今回はプロジェクトワークフロー機能を持つドキュメント共有システム Oracle Aconexを使って紹介する。

下図はAconexのワークフロー設定画面である。Aconexの場合ワークフローの設定はマウスで手軽にできるので、専門的なスキルを持っていなくても以下の手順で設定できる。

①決裁ステップの追加と名前の登録(決裁者の数分を追加する)

②各決裁の期限を設定

③ステップ完了ルール(1ステップに複数承認者がいる場合)などの設定

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この設定例では、

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2日間以内に「Architect Review(社内決裁を想定)」に決裁をしてもらい、
承認後5日間以内に「Consultant Review(社外決裁を想定)」に決裁をしてもらい、
承認後2日間以内に「Owner Review(社外決裁を想定)」に決裁をしてもらう内容になっている。

またステップ内に分岐がある場合は、分岐全員の決裁を完了したら次のステップに進む設定にしている。

設定が完了したら作成したワークフローで(ドキュメントなどの)決裁処理を始める。
下図はワークフロー設定後にドキュメントの決裁を回してみた結果である。
「Architect Review(社内決裁を想定)」は完了になっており、現在「Consultant Review(社外決裁を想定)」 中(期限:2018年8月17日)となっている。
これにより、ドキュメントの決裁が現在どこでされているかがわかり、決裁依頼は決裁者にメールで通知される。
また、それぞれの決裁者は別画面で決裁依頼一覧(未決裁の確認など)も確認できるようになっている。

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これらの決裁はクラウド上で行われるため、プロジェクト関係者が複数の国にわたっていても、インターネットでプロジェクトワークフローにアクセスできるようになっている。

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以上のようにプロジェクトワークフローのシステムを上手に活用すると、プロジェクトで発生する決裁状況の追跡や決裁依頼の確認に大きな効果が得られる。

また、このようなワークフロー機能を有したドキュメント共有システムは、他にもプロジェクト関係者でドキュメント共有をする機能やコレポン機能なども必要に応じて持たせることができるようになっており、プロジェクト用のドキュメント管理・共有にとても適している。

さて、今回「企業をまたがるプロジェクト決裁の仕組み作り」というテーマで企業をまたがったプロジェクトの決裁ワークフローの仕組みについて述べてきた。
通信の発展により増えていくグローバルプロジェクト、プロジェクトの関係者は国を越え、企業を越え、複雑なコミュニケーションルートをいかに管理するかが重要となっている。
みなさんもシステムを活用したプロジェクトワークフローの仕組みを作って効率良くプロジェクトの決裁をしてみてはいかがであろうか。

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カテゴリ:プロジェクトマネジメント